〔もし、あの時ISOの仕組みが機能していたら?〕
群馬県の食品工場での異物(農薬)混入事件の実情・真相はまだ不詳だが、「ISO的に考えられること」は何か?
農薬をはじめとした異物・危害物を食品製造工程で混入する事件は、中国に限らず世界各所で発生している。
ISO9001の視点で考えられることは、まず第一番に「①そのようなケースをどのようにして想定していたか?」が出発点となる。
続いて「②その発生原因特定・評価」、「③予防処置の計画、実行」、「④効果の確認、~~~」と続く。
さらに、是正処置の視点(原因解明のスピード・他)、外部コミュニケーション(対外発表の遅れ)の視点、等々広範囲に及ぶ。
新聞・テレビ等の報道では犯人探しや動機に集中している(もちろん警察当局はそれが中心)が、ISOの視点ではなんといっても前述した「①起こりうる事柄の想定」が重要である。
この工場では食品安全の仕組みである「ISO22000」の認証登録をしているので、想定する仕組みが無かったとは言えない。
よく言われる「想定外」のことではあったかもしれないが、過去の事例・他社での事例を教訓にして「水平展開する仕組み」が弱かったと考えられる。1月10日時点で、実態は不明・不詳だが、ISO的にもっとも重要な視点から考えてみた。~これには続きはありません~