研修の時にはいろいろな質問があります。講師(私)からも皆さんに質問します。その中で、少し物騒な話をしましょう。
ISO9001や14001の要求事項を全部満たしたら、5段階評価の通信簿で言うとどのくらいになるのか? 「5か、4か?」と、皆さんちょっと迷いながら考えます。
私の答えはいつも「3ぐらい」です。そこで皆さんは一様にがっかり、そんなはずは無い、という表情をされます。 そこで、「なぜ3なのか」、次のように説明します。
~~『世界の百数十カ国が加入しているISOなので、あまりきつい要求はできない。国・地域によっては厳しい要求には反対するところも出てくる。それで、要求レベルは「中くらい」のところにせざるを得ない。ということは、ISO要求事項を満たしているからといって、競争優位が保証されるわけではない。要求事項を満たした上にさらに皆さんの組織としての力量を追求しないと競争力はつかないのです』~~
これを聞いて、少しがっかりする人(反感を持つ人だって少しいますが)もいますが、大半の受講者は納得してくれます。そこで、ISO規格で要求されていないことで、経営や事業展開にとって不可欠な事柄がたくさんあります。内部監査ではそこまで深く入り込むべき、とさらに重ねて強調することになります。
~これには「続き」はありません~