今に始まったことではないが、常日頃、「内部監査プロセスの審査」について考えさせられることが多い。
研修の説明・打合せなどでISO事務局の方々とお話をしているときのよくある内部監査の問題点は、
◆内部監査がマンネリ化していて何とかしたいのだがアイディアが無い
◆内部監査が経営や事業の発展に役立っていない
◆経営者が内部監査に興味を持ってくれない、事務局任せで困っている
◆管理職層が内部監査に非協力的で困っている
◆内部監査員も被監査側も負担に感じていながらも解決できない
まだまだたくさんありますが、ざっとこの辺はみな共通するところです。
これだけ多くの問題・悩みを抱えている内部監査プロセスについて「審査では、いったいどのような指摘・提言が行われているのだろうか?」と不思議になります。
そこで、私は審査報告書を見せていただきながら、ISO事務局担当者に聞くことにします。
「先般の審査では、内部監査に関してどのような指摘があったのですか?」
ISO事務局の方々は、即答する場合もありますが、大方は少し首をかしげて思いだしてくれます。
審査報告書によっては、内部監査に関する改善の機会が全く記載されていない場合があります。
~大体は、「規定どおり年1回実施されていた」、などの記載が多いようです~
こんなに問題を抱えて困っている内部監査プロセスについて指摘が無いのは実に不思議。
このような状況は、審査機関によっても、また審査員個人によってもだいぶ差があるようですが、それにしても内部監査プロセスに関する審査が簡略すぎる、と思うのは私だけなのでしょうか。
中には、「内部監査のところをほぼ素通りしてくれて助かった」、という事務局さんもおります。それは、良くも悪くも本音かもしれません。
何が言いたくてこんなことを書き始めたのか・・・・。
そうです、『内部監査プロセスをしっかりと審査しない審査機関・審査員。元を正せば内部監査プロセスをしっかり見るようにお願いしない登録組織』、このような現象が続くとしたら、やがて氷河期に遭遇する恐竜のごとく、ISOも徐々に衰退して行くことになるなぁ、と危惧されるのです。
~これには「続き」はありません~