しばらく環境の話が続きましたが、ここでいったん締めくくりの話題にしましょう。昔、小学校の理科の時間で教えてもらったことを思い出しましょう。「青いリトマス試験紙を赤くするのは酸性」、「赤いリトマス試験紙を青くするのはアルカリ性」、でした。ところが高校生になると、「イヤイヤ、リトマス試験紙の話は小学生向け。本当は水素イオン濃度の大小で決まってくるのです」、と化学の先生は教えます。さらに、私のように工業化学専門の学校になると、「水素イオンの話は普通高校レベル。本当は“電子”の問題なのです」、となってきます。
では『環境』の話に移ります。“環境”というと市役所の環境部門の仕事、廃棄物・有害物・省エネ・・・。その昔の“公害”問題が、社会全般に広がり、「環境」問題となってきた・・・、ということが多くの人たちの認識です。この認識が実は「リトマス試験紙レベル」だとしたら、「水素イオンレベル」は、さらに「電子レベル」となると、どういう解釈となるでしょうか?
環境側面抽出、というと、ほとんどの場合、“環境負荷の有無”を先回りして考え、うちの部署は環境負荷の大きい仕事はしていないから・・・、我々の仕事は事務だから・・・、私たちの仕事はソフト開発なので・・・、なんていうことになります。みなさん「リトマス試験紙レベル」で考えているのです。
そして『環境影響』となると、「リトマス試験紙レベル」では、「環境影響=環境負荷」となってしまいます。しかし、「水素イオンレベル」で考えると、「環境影響=環境に変化を与えることがら」、となります。“変化”には、物理的変化・化学的変化を始めとした多様な変化があります。「電子レベル」になると・・・・・、話が尽きません。
~これには「続き」はありません~