ISO9001の序文に「品質マネジメントシステムの採用は組織の戦略上の決定とすることが望ましい」、と記されています。何気なく飛ばし読みする人が多いのでしょうか。
ISOと関わってから、もうかれこれ、20年近くになろうとしていますが、“戦略的”に使っている、と言える組織はどのくらいあったのだろうか? と振りかえって見ました。
どのくらいあったか、というより、逆に自分たちのクビを締め動きにくくしている組織、そのようにしか感じられないという幹部の方々・・・。どこに行っても、このような話がたくさん聞こえてきました。
“戦略的”ということは、別の言葉で、「自分たちに有利に」ということになります。しかし、実態は、使いにくく、二重構造で、本業や現場と乖離、という意識が圧倒的多数を占めています。
時々、管理職向けISO講座の冒頭で、幹部の方々に、「ISOに対する不満・疑問がありましたら感想を簡潔に聞かせてください」、と問いかけることがあります。結論として「有利に使っている」、と感じている人はほとんどいません。
「有利に使っている」、どころか、「遊離している」ということで、「ユウリ違い」。ISOが戦略的に、すなわち自社に有利に活用できていないところが多すぎる・・・。なぜか? しばらくの間、この辺に焦点を当てて考えて行きたいと思います(続)。
~これには「続き」はありません~